comment

いわゆる「狂気」に関する演出が、ものすごくフラット。だから、近所の日常をのぞき見ているような気分になり、体の芯まで「驚愕と恐怖」が訴えかけてくる。間違いなく、今年観たなかで3本指に入る衝撃作!
(D[di:]作家・アーティスト)

カサヴェテスのようでカサヴェテスじゃない。ハネケのようでハネケじゃない。取り憑かれたように『フラッシュダンス』を完コピするヒロイン、乙女じゃない?そしてこの監督…まったくもって只者じゃない!
(くれい響:映画評論家)

名前も付けてもらえず、兄弟の認識すら希薄な子供たちは、犬と同じく近親相姦、否、近親交配に至ってしまうのか!?そんな生理学的な興味もさることながら、異常な閉鎖家族が『ロッキー』や『ジョーズ』や『フラッシュダンス』等、ハリウッド映画の影響によって崩壊していくプロセスが、今のギリシアやユーロの断末魔を予見していてぞくぞくする。閉鎖的かつ予見的自虐映画。僕は『籠の中の乙女』をこう名付けたいと思います。
(清藤秀人:ライター)

『籠の中の乙女』は、一瞬ハネケ的なものを期待してしまうが、それよりもっと狂気に近い作品だ。終始一貫して不条理で不可思議、とても不愉快。一種の前衛的舞台劇のスタイルなのだろうが、知的遊戯になれた映画ファンたちは、心して観よ。
(細越麟太郎:映画評論家)

40代以上の人じゃないと元ネタが分からないと思うけど、長女がダンスするシーンで、 ぼくの頭の中ではアイリーン・キャラの「ホワット・ア・フィーリング」が流れていました。 映画というのは、親や学校が教えてくれないことを見せてくれるものなんですよ。 この映画、後半は思わぬ映画讃歌になっていて、驚いてひっくり返りました! 映画ファンならではの楽しみ方ができる作品なので、ぜひ見てみてください!
(町山智浩:映画評論家)

今もって"傑作!"と言い切る意気地がないが、とにかく目を離すことができなかった。 次はいったいどんな"あり得ない異様"が繰り広げられるのかと…。
デビッド・ルイス(サンフランシスコ・クロニクル)

「奇妙で独創性があり、最も心を揺さぶられた映画」
(タイムズ)

「近年最もスタイリッシュにしてエンタテインメントな家族劇」
(インディペンデント)

「これまでに沢山の映画を見てきたが、その中でも最も独創的な作品だ。」
(ジョン・ウォーターズ)

まるで正面衝突の事故! 顔をそむける隙もなかった!!――
ロジャー・エバート(シカゴ・サン・タイムズ)

純粋培養されたモルモットたちは、無垢で奇妙な「忍耐と服従のゲーム」に興じる。父親に監視されながら…。
カリーナ・ロングワース(ヴィレッジ・ヴォイス)

伝統的な"理想の家族像"に唾を吐く映画!(または)さらば、"理想の家族"という名の虚像!
ステファニー・メリー(ワシントン・ポスト)

子供たちは、両親から教えられた数少ない言葉を持ち寄って、見知らぬ「世界」を構築しようと試みる…とても気味が悪い(bizarre)のに、胸しめつけられるのはなぜなのか。
リチャード・シェイブ(5.@~)

ギリシャ人が牙をむいた!
マシュー・パヤン(アバス・デ・シネ)

観た後に会話は弾まない。"性的抑圧"を筆頭に、喚起されることはたくさんあるはずなのに、出てくるのはたった一言。「不思議だな」「ああ、ヘンだ」。言い表したくてムズムズするが、そのためには新しい単語を発明することが必要そのくらい、不思議な映画!
A.O.スコット (ニューヨーク・タイムズ)

機能不全のブラックな喜劇詩。ギリシャの新人監督から放たれたすばらしく風変わりなこの映画は、あまりに優美な演技と、冷徹な演出に支えられている。最初の場面から見る者を掴んで離さない。
ガーディアン誌

ユーモラスで恐ろしい…各映画賞を総ナメにしている、ある家族の"闇の奥"は、あまりにも緻密であまりにも赤裸々
エンパイア誌

シュール! 冷徹で不気味。家庭の影響力と、青年期の危険な性的好奇心にぞっとさせられる。
リサ・シュワルツバウム(エンターテイメント・ウィークリー誌)

信じることのなかった天国へ行ってしまったブニュエルが、草葉の陰でほくそ笑んでいる。
ガヴィン・スミス(フィルム・コメント誌)

「気絶するくらいに衝撃的」
(タイムアウト誌)

「奇妙で底抜けにオカしい一品」
(ニューヨーク・タイムズ紙)

『籠の中の乙女』は、一瞬ハネケ的なものを期待してしまうが、それよりもっと狂気に近い作品だ。終始一貫して不条理で不可思議、とても不愉快。一種の前衛的舞台劇のスタイルなのだろうが、知的遊戯になれた映画ファンたちは、心して観よ。
細越麟太郎(映画評論家)

ギリシャ人の基本は家族。身内にはトコトン尽くします。でも映画の内容のような家庭は、ギリシャ社会ではありえないです!
柳田富美子(ギリシャプラザ代表)